映画レビュー

【スマイル】笑顔で呪いを広げる設定は秀逸だが物語は失速するホラー

映画『スマイル』感想(★★)

※この記事は作品のネタバレを含みます。

笑顔の人物が呪いを伝染させていくという設定が印象的なホラー作品。
不気味な笑顔で迫ってくる怪物のアイデア自体は面白いが、全体としては惜しい部分が多く残る内容だった。

作品情報

タイトル:スマイル
ジャンル:ホラー/サスペンス
主演:ソシー・ベーコン

感想

本作の魅力は、人に化けた怪物が笑顔で呪いを感染させていくという設定にある。
このコンセプト自体はかなり面白く、不気味さも十分にある。

しかし物語が進むにつれて、その面白さが活かされているとは感じにくかった。

最大の問題はテンポの悪さだ。
物語の中心は主人公ローズが自身のトラウマと向き合う展開になっているが、その描写が長く続き、全体の流れが停滞してしまう。

呪いに取り憑かれてからのローズは終始精神的に追い詰められた状態で、ヒステリックな姿を見せ続ける。
恐怖の展開がどんどん加速していくわけでもなく、物語がグダグダと進んでしまう印象を受けた。

印象に残ったポイント

もう一つ気になったのは、ローズと母親の関係性だ。

本作ではローズのトラウマの根本に母親との確執があると描かれている。
しかしその関係性が十分に掘り下げられていないため、トラウマの重さや背景が伝わりにくい。

その結果、主人公の心理や行動に共感しづらく、感情移入もしにくかった。

クライマックスでは、母親が化け物の姿となって登場する。
このクリーチャーの造形はかなり不気味で、ホラーとしてのインパクトは強かった。

ただし、その後の展開はやや拍子抜けだった。
ラスボスとの対決があっさり終わってしまい、盛り上がりに欠ける印象が残る。

総評

『スマイル』は、笑顔で呪いを伝染させる怪物という設定自体は非常に魅力的なホラーだ。
しかし物語全体を見ると、テンポの悪さや人物描写の浅さが目立ってしまう。

特に主人公のトラウマが深く掘り下げられないため、主人公なのに感情移入しづらい点は大きな弱点に感じた。

またクライマックスの展開もやや物足りず、終わり方もすっきりしない。
設定の面白さに対して、物語の展開が追いついていない印象が残るホラー作品だった。

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