映画『火垂るの墓』感想(★★★)
※この記事は作品のネタバレを含みます。
戦争の中で生きる兄妹の姿を描いたアニメ映画。
金曜ロードショーで放送されていたのをきっかけに鑑賞したが、子どもの頃とはまた違った印象を受ける作品だった。
作品情報
タイトル:火垂るの墓
ジャンル:アニメ/戦争ドラマ
主演:辰巳努、白石綾乃(声)
感想
子どもの頃にも一度見た記憶はあったが、内容はほとんど覚えていなかったため、今回ほぼ初めて見るような感覚で鑑賞した。
物語は最初から最後まで暗く、救いの少ない展開が続く。
子どもの頃は「戦争の映画」という程度の印象だったが、大人になって改めて見ると、想像以上に厳しい内容で驚いた。
ストーリーは過度に盛り上げる演出をせず、淡々と進んでいく。
そのためエンタメとして「面白い」と感じるタイプの作品ではないが、
戦争の残酷さを静かに描いている点は印象的だった。
印象に残ったポイント
節子の体調が悪くなっていく場面は特につらい。
「お腹ビチビチやねん」と言うあたりから、次第に元気がなくなっていく様子が描かれる。
汗疹で赤くなった肌や、痩せていく体から、飢えと栄養失調の深刻さが伝わってきた。
兄妹を助けてくれる大人がほとんどいないのも印象的だった。
周囲の人々が冷たいようにも見えるが、当時は誰もが自分の生活を守ることで精一杯だったのだろう。
総評
この映画を見ていて強く感じたのは、飢えの描写だった。
常に食べ物に困る生活が続き、
食べることの大切さが強烈に伝わってくる作品だと感じた。
普段当たり前のように食事ができる環境のありがたさを改めて考えさせられる。
作中で白いご飯を食べる場面を見ていると、こちらまでお腹が空いてしまうほどだった。
派手な戦闘やドラマがあるわけではないが、
戦争が人々の生活をどれだけ壊してしまうのかを静かに描いた、印象に残る作品だった。








