映画『ビリオネアズ・シェルター』感想(★★★)
※この記事は作品のネタバレを含みます。
核戦争によって世界が崩壊したという設定の中、シェルターに避難する富豪たちの物語。
一見するとポストアポカリプス作品のようだが、1話目のラストで明かされる展開に驚かされる作品だった。
作品情報
タイトル:ビリオネアズ・シェルター
ジャンル:サスペンス/ミステリー
主演:不明
感想
核戦争によって崩壊した世界から逃れるため、富豪たちがシェルターに集められるという設定は、
ゲームの『フォールアウト』のような雰囲気があり興味を引かれる導入だった。
しかし物語は単なる終末世界のサバイバルではなく、
富豪たちを騙す巨大な詐欺計画という形で展開していく。
ストーリーは、詐欺を仕掛ける犯人側の視点と、騙されている富豪側の視点の二つで進む。
詐欺師側のパートでは、富豪たちを騙して翻弄する様子が描かれ、まるでドッキリ番組を見ているような感覚で楽しめた。
世界崩壊という大きな嘘を信じ込ませる展開は無理があるようにも思えるが、
AIが完璧に役割をこなすことで説得力を持たせている。
印象に残ったポイント
この作品で最も印象的だったのはAIの存在だった。
人物になりきってビデオ通話を行い、富豪たちに疑いを抱かせないよう振る舞うなど、
物語の裏でAIが重要な役割を果たしている。
もしAI技術がさらに発達すれば、こうしたなりすましや偽装が現実でも起こり得るのではないかと考えさせられる部分もあった。
一方、シェルターの中では富豪たちが翻弄され続ける。
それぞれの秘密が少しずつ明らかになり、人間関係が変化していく展開も見どころの一つだった。
主人公マックスの家族はかなり個性的で、ある意味で強烈なキャラクターばかり。
頼りない父親や不倫をしている母親、さらに祖母までかなり暴走気味で、マックスが気の毒に思えてくる場面も多かった。
また、アシュアというキャラクターも印象に残る。
姉の元恋人であるマックスを想い続ける姿はとても健気で、見ていて応援したくなる存在だった。
総評
物語のラストでは、マックスがシェルターの外へ出る場面で終わる。
そこで世界崩壊が嘘だったことを知ったマックスが、
今後どのような行動を取るのか気になる終わり方になっていた。
もしシェルターの真相が外に知られれば、詐欺グループは壊滅する可能性もある。
その後の展開を想像させる余韻のあるラストだった。
終末世界のサバイバルかと思いきや、実は大掛かりな詐欺劇という意外な構造が面白い作品だった。









