映画レビュー

【それでも夜は訪れる】貧困と絶望の中で生きる女性の現実ドラマ

映画『それでも夜は訪れる』感想(★★★)

※この記事は作品のネタバレを含みます。

貧困に苦しむ女性リネットが、家族のために金を集めようと奔走する社会派ドラマ。
日々の生活に追い詰められていく主人公の姿がリアルに描かれ、現代社会にも通じる重いテーマを感じる作品だった。

作品情報

タイトル:それでも夜は訪れる
ジャンル:ドラマ/社会派
主演:タリア・ライダー

感想

物語は、貧困の中で暮らす主人公リネットが、家族のために大金を用意しようと奔走するところから始まる。

劇中ではラジオから「給料は上がらないのに物価は上がる」というニュースが流れ、
現代社会の経済状況を象徴するような言葉が印象に残った。

最初から最後までリネットの置かれている状況はかなり厳しく、救いが見えない。
母親や友人、同僚などに助けを求めても誰も力になってくれず、周囲の人間関係にも絶望を感じさせる。

唯一、兄だけが彼女の味方であり続ける存在だった。

印象に残ったポイント

リネットの周囲には頼れる人がほとんどおらず、特に母親の行動は衝撃的だった。

大金が必要な状況にもかかわらず、新車を購入してお金を使い切ってしまう場面には呆れてしまう。
その穴を埋めるため、リネットはボロボロになりながら必死に走り回ることになる。

物語は派手なアクションや事件が起こるわけではなく、全体的に地味な展開だ。
しかし、追い詰められていく主人公の心情が丁寧に描かれており、
犯罪に足を踏み入れていく過程は緊張感があった。

総評

リネットは苦労の末にようやく大金を集めることに成功する。
このまま状況が好転するかと思いきや、母親の一言によってすべてが台無しになってしまう展開には衝撃を受けた。

これまでの努力が報われない現実に、やるせない気持ちが残るラストだった。

そんな中でも、唯一の救いだったのは兄の存在だ。
障害を抱えながらも妹を支え続け、「お前は僕の妹だ。これからも守る」と語る言葉は強く心に残る。

厳しい現実の中でも家族の絆だけがわずかな希望として描かれる、重くも印象に残る社会ドラマだった。

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