映画『サブスタンス』感想(★★★)
※この記事は作品のネタバレを含みます。
老いた自分の身体に不満を抱える主人公が、ある薬によって若い身体と入れ替わるという奇妙な設定のボディホラー。
若さへの執着が次第に暴走していく過程が描かれ、不気味さとブラックユーモアが混ざった作品だった。
作品情報
タイトル:サブスタンス
ジャンル:ホラー/サスペンス
主演:デミ・ムーア
感想
本作の設定は、老いた身体と若い身体を7日ごとに入れ替えるというもの。
どこか「世にも奇妙な物語」のような発想で、奇抜なアイデアに惹かれて観始めた。
最初は若さを取り戻す夢のような治療に見えるが、
若さへの欲望が徐々に理性を超えていく展開が面白い。
途中には治療をやめるチャンスもあったが、若さの誘惑には勝てず続行してしまう。
その姿からは、若さを失うことへの恐怖や執着の強さが伝わってきて少し怖さも感じた。
唯一、老いた自分を受け入れてくれていたフレッドとの関係も印象的だった。
もし彼とのデートを大事にしていたら、主人公の選択も変わっていたのかもしれないと思わせる場面だった。
印象に残ったポイント
演出面では、全体的に台詞が少なく、人物や物に寄ったカットが多い。
ねっとりとしたカメラワークや独特の間の取り方は、作品の不気味な雰囲気とよく合っていた。
ただし同じような演出が続くため、少しくどく感じる部分もあった。
監督の作風としてはかなり癖が強く、
独特な映像センスが強く印象に残る作品だった。
総評
本作で特に強烈だったのは特殊メイクの完成度だ。
薬の副作用によって主人公の身体が徐々に変化していき、
やがてクリーチャーのような姿へと変貌していく。
特に終盤、顔のパーツが身体中に張り付いた異形の姿はインパクトがあり、
ボディホラーとしてかなり強烈なビジュアルになっている。
ラストでは、その異形の身体から現れた存在が歓声を浴びる夢を見ながら消えていく。
バッドエンドなのか、それともある種の救いなのか判断がつかない、不思議な余韻の残る終わり方だった。
若さへの執着や美への欲望をテーマにした、
強烈なビジュアルと独特の演出が印象に残るボディホラー作品だった。








