映画レビュー

【彼女のいない部屋】現実と妄想が交錯する難解フランス映画

映画『彼女のいない部屋』感想(★★)

※この記事は作品のネタバレを含みます。

妻が突然家出をするところから始まるフランス映画。
あらすじもほとんど情報がなく、どんな物語なのか分からないまま鑑賞することになった。

しかし実際に観てみると、かなり難解な構成で、物語の全体像を掴むのが非常に難しい作品だった。

作品情報

タイトル:彼女のいない部屋
ジャンル:ドラマ/ミステリー
主演:ヴィッキー・クリープス

感想

物語は、妻が夫と子どもを残して家出する場面から始まる。

そこから話は進んでいくのだが、時系列がはっきりしない場面が多く、現実なのか妄想なのか判断できない描写が続く。
出来事の順序も整理されていないように感じられ、視聴者が自分で状況を考えながら観る必要がある作品だ。

このタイプの映画は、謎を推理しながら観るのが好きな人には楽しめるかもしれない。
しかし自分にはあまり合わず、90分の上映時間が体感では120分以上に感じるほど長く思えた。

それでも最後には、何かしらの真相が明かされるのではないかと期待して観続けた。
だが、ラストでも明確な説明が提示されることはなく、結局多くの謎が残ったまま終わる形になっている。

印象に残ったポイント

作品の中には理解が難しい場面がいくつもあった。

たとえば、離れて暮らす妻と夫がテレパシーのように会話する場面。
どちらかが相手の心の中に存在しているようにも見え、現実の出来事なのか想像の世界なのか判断がつかない。

また、成長した子どもと再会する場面では、実は他人の子だったという事実が明かされる。
ここから、主人公が他人の子を自分の子どもだと思い込んでいたのではないかという可能性も浮かび上がる。

さらに物語全体の時系列もはっきりせず、
家族が亡くなった出来事と、妻が家出した出来事のどちらが先なのかも分かりにくい。

こうした構成によって、作品全体が非常に抽象的な印象になっていた。

総評

考察を前提に作られているような難解な映画で、観る側に解釈を委ねるタイプの作品。

自分のように分かりやすい物語を求めるタイプにはかなり厳しい内容だった。
ピアノの旋律やフランス映画特有の雰囲気のある演出は印象的だが、物語としての満足感はあまり得られなかった。

逆に言えば、謎解きや考察を楽しみながら映画を観るのが好きな人には、興味深く感じられる作品かもしれない。

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